クイーンズ美術館の重要な展示物である「パノラマ」を囲う壁にインスタレーションを施すことで、「境界」の透明性、不透明性について問い直す空間作品を作りました。
「パノラマ」は、ニューヨークの町全体を1/1200の縮尺で再現した巨大な模型。その周囲は高い壁で囲われていて、来場者は、模型の周りを歩き回りながら鑑賞します。境界の壁を内側から見る時、それはミニチュアのニューヨークの背景、空のメタファとして透明な存在として認識され、一方、同じ壁を外側から見ると、展示物を飾るための単なる壁に見えます。同じ壁が、フィジカルとメタフィジカル、裏表で違って見えるのが面白いなと思い、そこで、その壁にカナダ雁を貫通させることで、「境界」の見え方に疑問を投げかけることにしました。
カナダ雁は、渡り鳥です。私たち日常の境界を超えて空の彼方に飛んでいきます。この世の中にあるほとんどの「境界」は、人間が作ったものです。このインスタレーションを通じて、目の前に立ちはだかる限界も、ちょっと視点を変えることで突破できるかもしれないということを、感じてほしいなと思いました。
「境界」の壁を内側から見る時、それはミニチュアのニューヨークの背景、空のメタファとして透明な存在として認識される。
空を突き抜けて「境界」を超えるカナダ雁のインスタレーション。
備考: クイーンズ美術館(Queens Museum of Art)は、1964年の世界万博の際に設計されたニューヨーク、クイーンズ(Queens)地区にあるフラッシング・メドーズ – コロナ・パーク(Flushing Meadows–Corona Park)の中に位置します。美術館の中心の展示物であるパノラマ・オブ・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク(Panorama of the City of New York)は、Robert Moses (1888-1981) によって設計され、ニューヨークの5行政区を9,000平方フィート(836.13平方メートル)の大きさに再現した建築モデルとして、シティ内のすべての建物や通りを正確に描写しています。
同じ壁を外側から見ると、普通の美術館の展示用の壁に見える。
壁がないかのように軽々と「境界」を突き抜けるカナダ雁。インスタレーションを外側から見た所。
展覧会 全体の情報はこちらのリンクでご覧ください。Bringing the World into the World
クイーンズ美術館
Flushing Meadows Corona Park, Queens, NY 11368
会期:2014年6月15日ー10月12日
“Flight” by Yumi Kori
My installation is situated on the perimeter wall of the Panorama of the city of New York in Queens Museum. Generally, the audience in the Panorama room perceives the surrounding wall as the backdrop of the miniature model of New York City. A metaphor of the sky, the wall is boundless. This same wall serves as a conventional white museum wall from other side. My Canadian goose penetrates the wall from each side, highlighting these two conditions.
Some boundaries are constructed artificially for conventional reasons. Because of this, such limits can be shifted or flipped by perceiver’s imagination easily. The Canadian goose is a migratory bird that travels from our world to unknown worlds. Through my installation, I hope the audience will realize they can overcome the limitations of conventional perception.
I am participating in the exhibition at Queens Museum.
New York City Building
Flushing Meadows Corona Park
Queens, NY 11368
T 718 592 9700
queensmuseum.org
郡裕美が「未来を担う美術家たち 建築Xアート Domani 明日展」文化庁から海外に派遣された新進芸術家、約50名の美術家、建築家の作品展に参加しています。郡は、「見える?」という題名の作品を展示をしています。自分が置かれている場から遠くを「見ようとすること」をテーマに、今回の会場にあわせて作った新作です。
Yumi Kori exhibits a new art work at The National Art Center, Tokyo. The Title is ” Can you see?”.
光と影、反射と半透明性を使って、可動の建築で無限の広がりを創り出しました。 光の向こうにある世界、影の向こうにある世界を凝視する時、心はどんな旅をはじ めるでしょう。「見ようとすること」を通して、光と闇の狭間にある「未来」を再 考してみました。
小さな空間の中に光と影、反射と半透明性を使って、無限の広がりを創り出しました。
光の無限、影の無限 2つが一つの作品に埋め込まれています。
年末を迎え、あわただしい毎日ですが、是非、高覧いただければ幸いです。
This is an installation to understand the meaning of ” seeing” far. WIthin a small box, I made space which expand to infinity. One is made by the light, and the other is made by shadows. Collection of the door ways and the contrast of the light does not allow us to look further. The light and darkness is not the opposite, they may belong to same realm. The Infinity appears at the moment of ” limitation of our perception”.
16th DOMANI “The Art of Tomorrow” Exhibition
Date :Dec.14,2013 – Jan.16,2014
Venue: The National Art Center, Tokyo (Kokuritsu-Shin-Bijutsukan), Japan
Organized: Agency for Cultural Affairs, The National Art Center, Tokyo
Material: argyle panel, paper
ついに夏も本番。毎日、本当に暑いですね。
さて、そんな真夏の昼下がり、東京、芝浦にて、
Green Airplane アートプロジェクトを行います。
コロンビア大学大学院 建築学部の研究拠点Tokyo X studio の
レクチャーシリーズ第4弾として、郡裕美の講演会も同時開催。
Green Airplane コンセプト
20世紀以降、建物の外壁にガラスが多用され、インテリアは町に開かれることになった。しかし、現在、これらの透明な建築の前を、人々はただ無関心に通り 過ぎていく。ガラスは透明なはずなのに「見えない壁」となって私達と世界を隔てている。このGreen Airplane プロジェクトでは、しなやかな強さをもつ紙飛行機を、参加者が一つ一つ、心を込めて折り、ガラスの外壁にむかって内側から飛ばすことで、ガラスの透明性、 物質性を再考することを考えた。これは、「見えない壁」に気づき、それを壊す試みである。
Columbia University, Studio X Tokyo について。
アメリカ合衆国 コロンビア大学大学院建築学部(GSAPP, Graduate School of Architecture, Planning and Preservation)は、学部長であるマーク・ウィグリー(Mark Wigley)氏の指揮のもと、2009年から東京、北京,リオ・デジャネイロ、ムンバイ、ニューヨークの5都市に研究拠点を設けました。都市、建築、科学技術のグローバルな研究を目指す本拠点の総称。東京での拠点がStudio X Tokyo です。 東京では、Studio X Tokyo House(芝浦)と、Studio X Tokyo Capsule(銀座)を運営。URL www.studioxtokyo.com
Portable Installation, Architectural device in which people can discover another space in Public Space. The documentation photos were up at Yumi Kori’s Blog .