『建物の完成 Project Completion』 カテゴリーの記事
4月から計画を進めていた写真スタジオのリノベーションが竣工し、オープンハウスを行いました。
たくさんの人に来て頂き、好評のうちに終了しました。

写真スタジオは、距離感もスケール感もない「箱」だった。
そこには光も影もなく、灰色の闇に包まれていた。
「大きさのない」その箱に人間のスケールを与え、
快適に暮らせる居住空間にするというのが今回のミッション。
壁に穴をあけて光を取り入れ、床を浮かべてスケール感を与え、
壁を建てて奥行きを加え、ドアを作って動線を生み出した。
通常の設計と少し違うベクトルで行った今回のリノベーション。
空間のボリュームは、前とまったく変わらないのに、
いくつもの場と、様々な視線と、新しい風景が生まれ、
空間は何倍にも広がった。

投稿者:Yuli Sasai |
建物の完成 Project Completion |
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私たちが設計した京都衣笠のお宅に、久しぶりにおじゃましました。すると、お茶室に「宙庵」という素敵な扁額が掛かっているではないですか! お茶室に私たちの事務所の名前をつけていただくなんて大感激!おまけに「宙庵」の文字は、大徳寺の三玄院の老僧に書いていただいたものということで、素直な力強さと清々しさも備えたすばらしい字でした。設計者冥利に尽きるというか、本当に嬉しい気持ちになりました。
今回の訪問は、婦人画報の取材の立ち会いのためでした。雑誌では、茶室だけでなく家全体が紹介されています。掲載誌は、6月号(5月1日発売)です。ぜひ、お手にとって見てみてください。
投稿者:Yumi Kori |
メディア掲載 Press Publication, 建物の完成 Project Completion |
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1階は入所者の皆さんが作った小物やクッキーを販売するリサイクルショップと喫茶コーナー。
中央の黄色い壁は喫茶コーナーの厨房。

バリアフリーに配慮した1階の誰でもトイレ。

今回の改修工事で増設した階段の手摺。

壁の一部を黄色にした2階車イス対応トイレ。

壁の一部を黄緑色にした2階男子トイレ。

1階で販売するクッキーを作るクッキー工房(手前)と厨房(奥)
福祉事業は、公的な事業以外では、施設の「新築」ができるほど大きな財源がある事業所はまだ少なく、中古物件を改装したり、理解のある大家さんに貸してもらったり、という小規模な事業所が多いと思います。
しかし中古物件や賃貸物件を福祉施設に改修する場合、ほとんどの物件は用途変更の手続きが必要になります。
つまり、バリヤフリー法が適用になって、複数階にまたがる場合はエレベーターが求められたり、全館車いす対応などが必要になってきます。
賃貸物件でエレベーターを新規に設置するのは現実的に不可能なので、階段はスタッフが介助して安全に昇降する、という一筆を書いて認めてもらいましたが、法律の緩和処置など、何かうまい解決方法がないものでしょうか?
ぶどうの郷のような、たとえ身体的なハンディが全く無い精神障害者の方々の施設であっても、条文には「日常生活、社会生活に身体の機能上の制限を受けるもの」と書いてあるにもかかわらず、「障害者」とひとくくりにされてしまうのは、ちょっと納得がいきませんでした。
投稿者:Kensuke Iso |
メッセージ Message, 建物の完成 Project Completion |
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2月20日に、精神障害者の自立支援施設「ぶどうの郷」の改装工事が完了しました。
この施設は賃貸物件の改修であり、予算や工期などの制約から、建築的な提案はあまりできませんでしたが、色彩計画によって空間の広がりを感じさせたり、逆に領域を限定したり、少しでも障害者の方々が楽しく活動ができるように工夫しました。明るい福祉施設をめざしました。
3月24日に開所式です。入所者の方々の作品やリサイクル品の展示、販売、喫茶コーナーなど、気軽に誰でも入れる施設になっています。
皆様、お近くに行くような機会がありましたら、ぜひのぞいてみてください。
投稿者:Kensuke Iso |
お知らせ News, 建物の完成 Project Completion |
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竣工写真をスライドショーUPしました。
名古屋に完成したびおハウスFのモデルハウス。
ご興味のある方は、実際のモデルハウスが見学できます。
メール又は、電話にてお申し込みください。ー担当 笹井
自然エネルギーを使って快適に暮らす新しい住まいが、だれでも簡単に、リーズナブルな価格で作ることができるシステムを開発しました。坪60万程度から建設可能です。
投稿者:Yumi Kori |
オープンハウス Open House, メッセージ Message, 建物の完成 Project Completion |
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昨年より続いていた、千葉県香取市佐原の蔵、洋館などの修景、修復工事が終了しました。
ところが完成間近の3月11日、あの大地震が発生しました。
今回は、完成の報告と同時に、被災状況の報告も兼ねざるを得なくなりました。
東京駅から高速バスで佐原に入ると、燻し銀の街並みのところどころが青色に替わっていました。
地震で、かなりの世帯の瓦が落下してしまったそうです。
瓦職人も不足し、いまだブルーシートの下での生活を余儀なくされています。

3月初め。仕上がったばかりの蔵の外観です。真っ白い漆喰壁が見事でした。(改修工事中の様子はこちら。)

ところが、今回の地震で、外壁の漆喰に、かなりひびが入ってしまいました。
基礎および土台、骨組みの取り換え、補強ををしておいたので倒壊はしませんでしたが、特に、コーナー部分の破損が激しかったです。全面補修したいのはやまやまですが、部分補修で対応するしかないようです。
下見板張りで仕上げた洋館は、全く被害がありませんでした。少しホッとしました。

佐原の伝建地区には、この他にも私たちが古い町家や蔵をリノベーション設計したものがいくつかあるのですが、瓦が落ちたり、内部の壁に亀裂が入ったり、損害が出ているものもありました。ただ、幸いなことに、構造的に支障をきたすような、大きな被害までには至らなかったようです。

ところが、佐原のもっと利根川よりの地区では、さらに大変なことになっていました。
液状化が起こり、写真は撮れませんでしたが、建物や電柱などの傾きが、目視でもはっきりと確認できました。道路も、一応は復旧されていましたが、明らかに波打っているのが判ります。観光名所である小野川や、街中の至る所から液状化した砂が噴出し、水道管が破れたようだったそうです。
これだけの被災でも、佐原のことは、メディアではあまり紹介されていないようです。いかに他の地域の被害が大きかったか、あらためて今回の災害が膨大かつ広範囲であったかを感じさせられます。
投稿者:Kensuke Iso |
建物の完成 Project Completion |
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今回の大震災の混乱の中、青森県むつ市で進行中だった南澤邸が無事竣工しました。
地震の被害もほとんどなく、一安心です。
暗くなりがちな下北のきびしい冬でも、部屋に閉じこもらず、明るく楽しく過ごしてほしい、という気持ちで作った住まいです。土を温めるサーマスラブという床暖房を採用し、窓を大きくとったサンルームは、リビングの一部でありながら、庭の一部でもあります。夏も冬も、家族みんなで楽しめる空間になるでしょう。
青森という場所的にも、また社会状況的な意味でも難しい状況だったので、今回は見学会を行いませんでしたが、南澤さんは、「いつでもどうぞ」とのことです。何かのついでに、またはご希望があれば対応しますので、事前に連絡ください。
追記
引き渡しの日、ひとつのお通夜が執り行われていました。
福島第一原発で、遺体で発見された東電職員のひとりです。
南澤さんの教え子でした。
投稿者:Kensuke Iso |
建物の完成 Project Completion |
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