阪神淡路大震災のメモリアルで舞台美術を担当しました。
— Yumi Kori Stage Designed Memorial for Kobe Earthquake. —
2011年1月17日。阪神淡路大震災から16年目の日。神戸国際会議場において開かれた、“木の家”耐震改修大勉強会 in 神戸にて、分化会3「耐震改修・そして本格改修へ」で、郡裕美が講師として事例発表をしました。全参加者は1003名。住宅耐震化をテーマとするイベントとしては空前の数の参加者でした。
また、会議が終わった後、震災で亡くなった方への追悼をこめて開かれた、メモリアルの舞台美術を郡裕美が担当し、静かで美しいフィナーレになりました。
震災体験手記の朗読:草野満代(アナウンサー)、チェロ:太田道宏(関西フィルハーモニー管弦楽団)、ピアノ:革島玲奈、須磨ノ浦女子高等学校新体操部による新体操演技
光によるインスタレーション・アート:郡 裕美。ガブリエル・フォーレ『チェロとピアノのためのエレジー』という大変美しい調べとともに、光を使った空間アート作品を作りました。舞台上に吊り上げられた、何の変哲もない白い木片が、家型から山並みへ、地震計を思い起こさせる赤い稲妻から倒壊した家屋になり、やがて、美しい山にもどる…という、一編の詩のような世界が、出来上がりました。
写真:市川かおり
この舞台のインスタレーションは、香川県の金丸工務店、藤田薫社長がしっかり部品を作って、わざわざ四国から運びこんで下さり、また、神戸国際会議場の舞台監督を初め、スタッフの皆様のご尽力のおかげで実現できました。そして、何よりも、町の工務店ネットワークの代表小池一三氏のご理解なくしては、実現できませんでした。
本当にありがとうございました。
投稿者:Yumi Kori | 美術の仕事 Art, Stage Design | 記事本文