伝統的町並みでの空き地対処法-1.竹林散歩道
— How to repair historical townscape? vol.1 —
老朽化して取り壊された建物が空き地となって歴史的な町並みが歯抜けになってそこで途切れてしまう問題、日本の伝統的な町並みでよく見かけます。
それをどう解決したらいいのか?特に重要伝統的建物群保存地区の場合、新築であっても伝統的な形に習って建設する必要があるのですが、前と全く同じものを建てるのは不可能ですし、そうする意味もありません。。。歴史を大切にしながら、現代の人々が楽しめる場を新しく作るには?
今回、伝統的な町並みに面した空き地の持ち主からの相談に答えていくつかスタディをしました。敷地は、間口に対して奥行が長く、奥には蔵だけが残されています。今回のプロジェクトでは、町並みに対する配慮、心地の良い居場所づくり、さらに裏の古い蔵をどのように活用するかがポイントになってきます。
第1案は、なるべく建物を建てないで居場所を作るアイディア。通りに面して歴史的町並みのスケールに合わせて建物を建て、その裏に竹林を作る提案です。蔵は曳家して手前に移動してそれに合体して表の建物を作り、そこにカフェの厨房と客席を設けます。通り側から建物を通して竹林が見え、通行人を奥へと誘います。
この案の魅力は中庭に設けた竹林です。静けさを感じて散策しながらお茶も楽しめます。
竹林の中には椅子やテーブルを置いて、ゆっくりくつろげる場所に。
投稿者:Yumi Kori | 日常風景 Diary, 設計のプロセス Design Process | 記事本文