江戸時代の稗倉修復完了!
— — Grain storage house Restoration has completed. — —
西東京市の文化財に指定されている江戸時代(天保9年)の稗倉の修復が完了しました!
稗倉を近くの子供達や近隣の方々にもっと安全に楽しく見て頂けるようにしたいという地主さんの要望を元に、文化財をもっと知ってもらうため稗倉の周辺環境を整備し、修復を行いました。
今回は、草木も自由に生え放題、文化財であることを教えてもらわないとなかなか気付けないような場所に位置していたこの稗倉をどのようにして修復したのかその一部始終をご紹介いたします。下は、改修前の写真です。
まず、この稗倉の傾きや、伸びきった植栽を整えるべく吊家を行い、倉を一旦移動させました。
なんと倉を動かしたら下には傾きを調整するために置いたであろう石臼などがたくさん出てきたのです!!これは何かに使えそうですね!
その後石臼等をいったんどかして、地盤改良をおこない土地の傾きをなおして、倉を以前の位置よりも少し手前に動かし、倉の後ろの動線も確保しました。
そして植栽を新たに植え直し、倉の下にたくさん眠っていた石臼を飛び石にしたり、倉周辺に伊勢砂利を敷いたり、かつて使われていたであろう農具達をレイアウトして…
このような変貌をとげました。中にはお施主さんのお家にたくさん眠っているかつての農具等を展示してあります。
また夜にはライトアップもされて違った雰囲気をかもしだします。
今回の稗倉の修復では、後から取付けた扉を壁に見えるようなカラクリ扉に作り替えました。このようにして少しずつ取り替えながら1つの建物としてまた時を刻んでいけるところは木造の良い所です。この先もこの稗倉が長い時を刻んでいってくれることを願っています。
投稿者:Shiho Takematsu | お知らせ News, 工事の様子 Construction Site Diary, 建物の完成 Project Completion | 記事本文