YUMI KORI ART WORKS

『日常風景』 カテゴリーの記事

こんな風に育てられたかった。

— Treat people the way You want to be treated. —

昨日、恒例の女子会をした。2人とも私が10年以上も前に設計させていただいた建主の方。おいしい食事とお酒をいただきながら、会話はいつしか人間関係の話題になった。もともと保母をしていたTさんは、子供と一緒にいるとき、「自分がこんな風に育てられたかった。」と思いながら子供達に接していたという。そして、大人に対してもそう接するようにしているらしい。・・・なるほど。考えてみれば、しごくあたりまえなことなのに、なぜか目からウロコ。人間は、いくつになっても子供と同じかもしれない。

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これからのホスピスを考える。

— Seeking for new form of Hospice through Architecture Design Studio @ Tokyo Science University. —

今年は、東京理科大理工学部建築学科で設計製図の授業を受け持ちました。設計課題は、『地域に開かれたホスピス』。病院に付属するような緩和医療病棟だけでなく、在宅ホスピスも視野に入れ、新しい町や住まいのあり方を提案してもらうという課題に取り組んでもらいました。終末医療を考えることは、生きることについて考えること、そして家族関係や地域と住まいとの関わりについて考えること。住宅、集合住宅、医療・福祉施設、まちづくりの複合課題のようなものとなり、ちょっと3年生には難しいかなと思いましたが挑戦してもらうことにしました。
先週の金曜日12月23日が全体講評会でした。学生の中には、ケア付きのシェアハウスやグループホームなど、集まって暮らす新しいかたちの提案や、図書館やギャラリーなどがある新しい集落のようなホスピスの提案もあり、バラエティーに富んだアイディアが沢山ありました。また、どんな部屋に居るのが幸せかという、空間と人間の関係について追求し、自然の一部のようなオーガニックな建築を提案した学生いました。

この課題に取り組んだことによって彼らが新たな視点を得て、将来建築の設計者として社会に出たときに役に立つ経験になったらいいなと思います。

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感受性を保ちながらも感情を動かされないスキル

— Decreasing our Sensibility to Survive in the City —

昨日、精神科医の方とワインを傾けながら、いろいろお話しする機会があった。都市に住む現代人(大人も子供も)は、知らないうちに周囲に対する感受性のレベルを下げて生きており、様々なことに対して無反応、無感動になっている。かといっていたずらに感受性を高めれば現代社会に適応できなくなってしまうというジレンマがある。高速道路などで本来感じるはずの危険を感じないように感受性を抑圧しながらも、非常時には機敏に対応できるための野生の感性を密かに保ちつつ運転するという不思議なスキルが要求される。周囲の状況やそこから起きるリスクを認識しながらも反応しないが、必要に応じて反応できるように心の準備をしておくという、大変高度な精神状態コントロールの技術が、都市に住む現代人には求められている。問題は、いつも感受性を押さえて生きているばかりに、人々が危険を感じる能力が低くなってきていること。海外で日本人が盗難に遭いやすいこと、振り込み詐欺などに引っかかりやすいことなどは、この問題に関連しているように思った。 また、いちど精神を病んで社会から隔離されてしまうと、医療を施して症状が改善したことによって起きる『目覚め現象、アウェイクニング』が本来なら医療の成功であるはずなのに、患者本人だけでなく周囲から必ずしも喜ばれることではないという、病と病院、患者と社会との関係については、今まで考えたこともないトピックだった。
そこに居るだけで気が滅入ってしまう病院の宿直室のはなしも、とてもおもしろかったです。南面の窓の前にあるクーラーの室外機の風景、目線の位置がづれて見える不揃いの事務机。当直の医師の8割方の方が同じような不快な感情を持たれているらしい。空間と人の心の動きの関係に関して、精神科医の方と話すのは本当に貴重な体験。建築家だけでは、なかなか説得力のない話でも、精神科医の方の協力を得れば、建築のソフト面の話を人に理解してもらえる様な気がする。

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夕焼けにゴーヤの名残り

— Left Over Green Curtain added another layer on the Sunset View on studio MYU roof garden. —

今年は、いろんなところでゴーヤの緑のカーテンを見かけました。

エアコンをなるべく使わない生活、少しは実践できたかしら…。

3.11以降の日本。もっともっと自然と仲良くなる生活をしたい。

私がいつも仕事をしているスタジオ宙の事務所は、吉祥寺の町を一望するペントハウス。

夏の役目を終えたゴーヤのシルエット、

東京の夕焼け空に奥行きを与えてくれて、ありがとう!

スタジオ宙のルーフテラス

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