被災地で見える建築の根源的なチカラ
— Disastor visualize the power of Architecture not only as a shelter to protect people, but also as a monumental simble for reconstruction. —
プリツカー賞を受賞された建築家の坂茂氏の講演を聴いた。被災地に駆けつけて仮設建築を作ってこら れた坂さんの仕事の数々を見ながら考えた。建築が過剰な現代都市の状況下とは違って、被災地においては、建築の持つ根源的なチカラがピュアーに見える。 シェルターとしてだけでなく、復興を願う人々の心を一つにするモニュメントとしても、、、。望まれてもいないのに、手弁当で被災地に駆けつける坂さんの情熱の裏に、建築への強い思いを感じた。
「活動を進めるうちに何が仮設なのか、なにか恒久的な建築なのか分からなくなった。」経済優先のために取り壊しになった赤坂プリンスを例に、「人々の思いがあれば、それはTemporary であってもpermanent な建物になりうると考えるようになった。」という。また、阪神淡路大震災のあと、「被災後、信者が何もない野原に集う様子を見、建物がなくなったことで、本当の教会が生まれたような気がした。」と発言した牧師の言葉も引用された。人々の精神のよりどころとしての「建築」を評価しようとするとき、鉄やコンクリートでできた重厚で権威的な構造物よりも、人々のいたわりの気持ちを育てる仮設的で繊細な建物の方が、よりmonumental になり得るような気がした。
講演会の後は、盛大な受賞祝賀会。「作品づくりと社会貢献の両 立を目指して」という題名での講演会@JIA日 本建築家協会Architects Garden。