BH1911
都内でもリゾートにいるような暮らしがしたいというオーナーの夢を叶えるべく、眺望を取り込み、おおらかな屋根に包まれながら静かな時間が流れる住まいを設計した。傾斜地のため地階が道路レベルになっていて、そのエントランスから水の流れる音を聴きながらサロンを通り、さらに一段下がったところが落ち着いた主寝室となっている。ホテルライクな贅沢な空間は、扉の開閉でプライバシーを調節できる。
光に誘われて階段を上がれば1階のレベルに出る。この階は、木製の間仕切り引戸を開閉するとある時は個室となり、窓際の小上がり、庭の佇まいを楽しむ。また、ある時は一体となるフリースペースとなっている。さらに階段を登ると、大屋根の頂点にある天窓から優しい光が落ちてくるLDKとなっている。ふと振り返ると、まるで展望台のように眺望が開け、街を見渡すことができる。
階段を登るたびに違う世界が広がり、少しだけ小旅行をしている気分になる。
東京都
混構造3階建
写真 / スタジオ宙